アトリエ系建築設計事務所に勤務するスタッフのひとり言

建築について、日々の生活について、感じた事を言葉にする。

職人さんと設計士

4年になってから高松、八潮と実施のプロジェクトに関わり

とても充実していたのだが

実施の現場でいつも職人さんの作業に目を惹きつけられていた


高松では単官をいとも簡単に凄いスピードで組み上げ、30度を越える炎天下の中重いパレットを担ぐ

八潮では結構年のいった大工さん達がカンナをかけながら棚や階段を作っていた


自分たちがモックアップを作っているより格段に早いスピードで作業を進めていく

職人さんなのだから当たり前といえば当たり前なのだが

やっぱり感心してしまうしカッコいい


職人さん達は知識も技術も持っている

設計士がどうすればいいか迷うところも職人さん達がいとも簡単に解決してしまうこともある


自分は設計をしている側なのだが

この職人さん達に指示が出せる程知識を得ているのか

大工さん達の方がよく分かっていると思ってしまう


もちろん設計士が書いた図面があるからこそ成り立つ仕事なのだが

大工さんの重要さを痛感したのだ


自分が高校3年生の時に実家を建てた際、棟梁に自分は大学で建築を学ぼうとしている事を伝えると

大工の事を考えて設計をしろと言われた

いまいち意味が理解できなかったが聞き返しもしなかった

面倒な設計はするなという意味なのか、深い意味がある言葉なのか

それはわからないが


もし自分が将来、設計が出来るようになったとしたならば

大工さん達とたくさんコミュニケーションがとれて職人さん達からも信頼される設計士になりたい


そして職人さんもこれから先、腕のいい人が出てくればいいなと思う

今では家は金物で接合してどんどん立ってしまうので腕のいい大工さんが減っているという

腕のいい大工さんは大切である

宮大工なんか日本の宝だと思う



職人から設計士になるのもいいなと思ったりする

私の頭の中の消しゴムのあの男の人なんか理想的である


職人の技術と設計士の知識とデザインで将来いいものを作りたい



ながながと読みづらい文章で失礼しました。