「センス」というものについて
「センスがある」という言葉は建築設計ではよく聞く言葉だ。
では「センス」とはなんだろうか?
自分は「センス」とはこれまで生きてきた中で蓄積によって無意識的についた能力だと思う。
「センス」とは生まれつき持っている才能なんかではなく、後天的に生まれるものだと思っている。
そしたらその「センス」とはどうやったら身につけられるのだろうか?
私は「センス」は長い蓄積によって生まれるものだと思う。なんの蓄積かと言うと、建築で言えばどれだけ今までいい建築を体験してきたか、見てきたか。もしくは今までどれだけいいなーと思うものを意識的に見ることができてきたかだと思う。
大学に入学して1年生で「センス」のある人とない人の差は、それまでにどれだけいい空間を体験してきたか、もしくはそれを意識的に見ようとしていたか。
普段から美しいと思う形やいいなと思う空間を意識的に感じている人には、意識をしないで生きてきた人より少なからず差が出るだろうと思う。
それが「センス」がある人とない人に別れてしまうのではないだろうか。
しかし、だからこそこの「センス」は後からでも身につけることができると思う。
ようはたくさん良いものを体験する、意識的に良いものを見て、それがなぜ良いと思うのか考えて、自分の中に蓄積していけば良いのではないか。
それはきっと1年や2年で身につくことではないだろうが、それが5年や10年、20年ともなるときっと身になってくるだろう。
だからこそ、普段からたくさん良いものを見て、なぜ良いと思うのか考え続けなければならないのである。